昔はサイドワインダーというシューティングゲームが好きで、エースコンバットは4からずっと遊んでいます。7から数年たって、楽しみにしていた8にも最近すっかりはまっています。ちょうど Claude Code の使える枠が余っていたので、夜中に思いつきで、同じようなゲームを作ってほしいと投げてみました。
3行の最初のプロンプトに、思いついた注文を1行ずつ足していっただけで、ブラウザで遊べる 3D の空戦ゲームができました。 作戦マップを見ながらのブリーフィング、機体選択、僚機への指示、東京や富士山の上空を飛ぶステージまで入っています。
- 「完全に再現した」ものを頼んだのに、Claude Code はゲームの仕組みだけを寄せて、絵や音楽などの著作物はオリジナルに置き換えていました
- 「製品レベルになるまで」と1行足しただけで、自分でテストと自動操縦の仕組みを作り、それを回しながら作り込んでいきました。もちろん、製品レベルの品質になったわけではありませんが、動作確認まで自分で進めていたのには驚きました
できたのは、個人で遊ぶためのファンメイドのゲームで、エースコンバットの公式や発売元とは関係ありません。ゲームは公開していません。どんなプロンプトを投げて、何ができて、何ができなかったかを書いておきます。

最初のプロンプト
最初に投げたのはこれだけです。モデルは Opus 5.5 でした。この記事のプロンプトは、読みやすいように言い回しを整えています(頼んだ中身は同じです)。
エースコンバット8か7について調べて、仕様・要素・操作・グラフィックを完全に再現した 3D シューティングゲームを作ってください。
戦闘機は、DLC を含めて実装されているものをすべて入れてください。
区切りのよいところで commit と push もお願いします。
かなり雑です。しかも「グラフィックを完全に再現」と書いていますが、Claude Code はそうはしませんでした。ゲームの仕組み(操作・ロックオン・特殊兵装・HUD・ミッションの構成)は寄せて、グラフィック・ストーリー・キャラクター・音楽・シリーズ独自の架空機はオリジナルに置き換える、という線を自分で引いていました。理由は「著作物なので」とのことでした。ただ、置き換えたからといって権利の上で問題がないとまでは言えないので、作ったゲームは自分で遊ぶだけにしています。機体のモデルも BGM も効果音も、プログラムで作ったオリジナルです。実在する戦闘機は実名で、シリーズ独自の架空機に当たる枠には、オリジナルの機体が入っています。
できあがりは、ブラウザで動く 3D のフライトシューティング(three.js と TypeScript)です。
足していった注文
最初のプロンプトのすぐあとに、もう1行足しました。
製品レベルになるまで PoC をくり返して、実装を進めてください。
あとは、動いているのを見ながら、思いついたことをそのまま投げていきました。作業中でも次の注文を入れておけるので、まとめて投げたものもあります。
- クリア・ゲームオーバーの画面の背景に、リプレイ画像を出したい
- ミサイルの発射ボタンを押し続けると、カメラがミサイルを追いかけるように
- 日本語と英語に対応
- 実在しない架空の機体も追加
- 武器を切り替えられるように
- 僚機を3機追加して、攻撃の指示(援護・集中攻撃・分散・特殊兵装の使用)を出せるように。ここはエースコンバット8を参考に
- 視点は3種類
- 天候(雲の中・雷雨・雨)
- チャフとフレア
ほかに足りない仕様がないかもチェックしてください。
- 実際の東京の街と地形のデータや、世界遺産がある国の上空を再現したステージを作ってほしい
- ボスのような大型の飛行機や、軍の敵も追加
- 爆発をもっとリアルにできないか
- ミッションブリーフィング、ステージ説明、機体選択・僚機選択(AUTO SELECT・MANUAL SELECT)、強化パーツ選択、エンブレムの作成と適用(画像の読み込みにも対応)
- タイトル画面を強化
- 作戦説明の画面を強化(作戦マップを見ながら指揮官が説明したあと、マップで敵の位置や情報を確認できるように)
- 発進ムービー(スキップできるように)
全部できたら、デモムービーを作ってください。
このほかにも、1行だけの注文を5回足しています。リプレイを画像ではなく動画に、敵のミサイルもレーダーに表示、PS4 のコントローラーに対応、ネームド機は名前を表示、タイトルに出す機体をもっと次世代的に、の5つです。翌朝にもう一度、BGM の分け方・機体の分類・パーツの種類・ステルス機の特性・景色のリアルさ・全部を解放するチートコマンドをまとめて頼みました。
できたもの
出撃までの流れは、ブリーフィング → ステージ情報 → 機体 → 僚機 → パーツ → エンブレム → 発進です。
ブリーフィングでは、指揮官が作戦マップを見せながら説明し、そのあとマップの印を選ぶと敵の詳しい情報が見られます。

機体は50機以上あり、戦闘機・マルチロール機・ストライカー・爆撃機・艦載機・ステルス機・架空機・DLC の分類で絞り込めます。架空機は、スウォームミサイルやビームレーザー、ドローンを積んだオリジナルの機体です。

エンブレムは、形・記号・色を選んで作れて、手持ちの画像も読み込めます。作ったエンブレムは尾翼に貼られます。

東京のステージでは、OpenStreetMap の建物のデータが、実際の標高のデータの上に並んでいます。建物には当たり判定があり、敵もよけて飛びます。

大型のボス(空中要塞・戦略爆撃機・ドローン母艦・ガンシップ)もいます。爆撃機のエンジンを壊すと、無線で残りの数を教えてくれます。


僚機は3機いて、出撃してすぐは自機のまわりを一緒に飛びます。

ほかに入っているのは、僚機への指示(攻撃・分散・援護・特殊兵装の使用)、フレアとチャフ、雨・雷雨・夜、ミサイルカメラ、クリアやゲームオーバーの画面の後ろで流れるリプレイ、日本語と英語、ゲームパッドなどです。
PS4 のコントローラーで遊んでみました。Claude Code の報告では「実機では試していません。対応は仕様に基づくものです。」とのことでしたが、手元のコントローラーでそのまま遊べました。数行の指示から作らせたものとしてはよくできていて、ちゃんと遊べます。クリアしたあとに、さっきの戦闘のリプレイがちゃんと流れるのにも驚きました。少し工夫したり、ちょっと指示を足したりするだけで大きなボスが作れて、すぐにテストプレイできます。昔、シューティングゲームツクールでゲームを作っていた頃と比べても、ずっと簡単です。
見ていておもしろかったところ
冒頭に書いた2つのほかに、気づいたことです。
テストは、ブラウザで開くと全機体・全兵装・全ミッションを自動で流して確かめるもので、自機を自動操縦で飛ばす仕組みと一緒に作られていました。Claude Code の報告では、このテストは全部通っていました。ただ、テストが通ることと、遊んで問題がないことは別で、私自身が全機体・全ミッションを遊んで確かめたわけではありません。今回のスクリーンショットも、その自動操縦で飛ばして撮っています。
データの取り方と出典まで面倒を見ていました。 東京の建物は OpenStreetMap から取っていて、公開サーバーが混んでタイムアウトしたときは、取る範囲を分けて取り直していました。地図と標高のデータの出典は、README とゲームの中のクレジット画面に自分で載せています。使っていたのは、OpenStreetMap(ODbL)の建物のデータと、AWS のオープンデータにある Terrain Tiles の標高のデータです。
できていないこと
- 見た目はローポリで、本家のグラフィックにはまったく及びません。そもそもグラフィックは寄せない方針でした
- 僚機への指示はエースコンバット8を参考にしていますが、ファン向けの資料を見て作ったもので、公式の仕様とは違うところがあるかもしれません
遊んでみて一番違うと感じたのは、重さです。本家は、戦闘機から出る音がすごくリアルで、コントローラーからも戦闘機を操縦している感じが伝わってきます。こちらは全部が軽くて、プラスチックのおもちゃの戦闘機を飛ばしているような感じでした。
少し整えれば、友人に遊んでもらうくらいはできそうです。ただ、本家を遊んだあとだと、自分でこれを遊び込もうという気にはなりませんでした。ここまでできても、本家には全然かないません。長く遊んできて、とてもリスペクトしている作品です。
まとめ
最終的に、ブリーフィングから出撃、リプレイまでひととおり遊べるゲームが手元に残りました。今回は、好きなゲームの名前を挙げて同じものを頼んでも、絵や音楽まで真似たものにはならず、仕組みだけを借りたオリジナルのゲームになりました。
一番の発見は、「製品レベルになるまで」の1行で、Claude Code が自分でテストと自動操縦を作り、確かめながら直し続けたことでした。こちらは動いているのを見ながら、思いついた注文を足していくだけで済みました。好きなゲームがあるなら、一度投げてみると楽しいと思います。
最後に、今年は GTA6 も発売されますが、個人的に今年のゲーム・オブ・ザ・イヤーはエースコンバット8です。この記事を書くきっかけになった、エースコンバット8はこちらです。
バンダイナムコエンターテインメント
エースコンバット8 ウイングス・オブ・シーヴ コレクターズボックス(PS5)
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